2011-12-18

隠れたパワーポップ系バンド、The Laughing Dogs


毎回言っている気がしますが、「久々」の更新です。
今回は"The Laughing Dogs"というパワーポップ系バンドを紹介したいと思います。

ニューヨークの有名なライブハウスである"CBGB"の常連で、 70年代後半のいわゆるニューウェーブ期に登場したバンドである。サウンドとしては「ニューウェーブ版ゾンビーズ」という表現が分かりやすいと思う。
パンク的かつストレートな演奏にポップなメロディが乗る、まさにパワー・ポップの王道。あのCBGBの常連バンドであったのに、セールスや知名度で他のバンド(テレヴィジョンやトーキング・ヘッズ等)に劣っているのが残念でなりません。

そんな彼らの作品として、コロンビア・レコードから"The Laughing Dogs"(79年)と"The Laughing Dogs Meets Their Makers"(80年)という2枚のアルバムが出ています。
The Laughing Dogs

Meet Their Makers
そしてありがたいことに、この2枚のアルバムの2in1であるリイシュー盤が、2009年にAmerican Beat Recordsから発売されました。

2in1
The Laughing Dogs
The Laughing Dogs
 このCDを今年の7月にAmazonで購入しましたが、今でもよく聴くアルバムの1つです。パンクバンドとしての勢いはそのままに、丁寧な演奏と秀逸でポップなメロディ、そしてロニー・カール(ベース&ボーカル)、ジェームス・レオナルド(ギター&ボーカル)、カーター・キャスカート(キーボード、ギター&ボーカル)の3人によるコーラスワークといった要素がちりばめられています。ポップで聴きやすい曲が並んでいるのにもかかわらず、聴いていてまったく飽きません。

1st(1曲目~11曲目まで)のほうは「名盤」と言い切れる素晴らしいアルバムです。ニューヨークパンクの系譜を感じるサウンドと絶妙なポップセンスが絡まって味わい深いものに仕上がっています。楽曲のほうですが、やはり先頭を飾る"Get 'im Outa Town(#1)に尽きます。僕はYoutubeにあるこの曲の動画を観て、The Laughing Dogsというバンドに興味を持ったので、一番思い入れがある曲です。哀愁のあるメロディと跳ねるようなリズム、そしてハーモニーが最高ですね。





この動画を気に入った方ならば、CDを買っても損はしないでしょう。
続く"Low Life"(#2)は60年代のバンドサウンドのような曲で、テンションの高さで1曲目の流れを引き継いでいます。あとは短いけど秀逸なポップナンバーの"Reason For Love"(#5)、とサビのハーモニーが素晴らしい"Round And Round"(#9)もいい曲です。








続いて、メンバーそれぞれの母親がジャケットに登場している2nd(12曲目~23曲目まで)の方は、1stと比べるとかなりニューヨーク・パンク臭というものが薄まっており、彼らの持つポップセンスがさらに強調された作品です。ですから、1stのようなテンションの高いパワーポップバンドとしてのサウンドを期待すると多少拍子抜けするかもしれません。個人的には1stのほうが好みですね。
しかし、それは作風やアレンジの問題であって、楽曲のレベルとしては1stと引けを取らない水準を保っています。"Not What I Used To Be"(#16)なんかはロックの要素が抜けてはいるものの、ノリの良いとても秀逸なポップチューンですし、"Don't Push It"(#18)、"Two Who Are Willing"(#23)も甘くミドルテンポなポップに仕上がっています。ただ、もうちょっとバンドサウンドというか、1stの勢いを大切にしたほうが良い作品になったかなとは思ってしまいますね。

そんなThe Laughing Dogsですが、実はYoutubeにアカウント(laughingdogs)があったり、2009年のライブ映像がDVDとして「こっそり」発売されていたり(トレイラー)と、現在も活動そのものはしているようです。

Youtubeの動画を観て、気に入った方は是非2in1CDをお買い求めくださいませ。
久々の更新でした。


[追記]
検索したら日本盤の帯が出てきました。一応日本盤も発売されていたんですね。このバンドのレコードなんてそうそう見つかるもんじゃなかろう…

1 件のコメント:

  1. 発売当時、日本盤を予約しと購入しました。渋谷陽一がひどい手抜き解説をしていて、呆れた覚えがあります。

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