私はほぼ外出をしない完全なる寝正月と化しております。
そんな状態の中、何らかの成果物のようなものをひねり出さなければならない使命感に駆られまして、音楽記事ばかり書いていた私がついにカレーというジャンルに手を出すに至りました。
さて、カレーという食べ物は本当に奥が深いです。音楽と同じくらい深い。そもそもカレーという概念自体が割と曖昧で、その種類や風味、お店のタイプは多岐に渡ります。共通点はスパイスを使っているということくらいでしょうか。ですから極端な話、毎日食べても飽きないわけです。さらには価格も基本的に安いですし、お一人様でも行きやすい店も多く、もちろんテーブル席でワイワイみんな食べることも出来る。しかも自分で作ってみても楽しい。スパイスの効能で健康にもなれる。そんな素晴らしきカレーはすっかり私の生活から切り離せない存在となりました。
今回の記事では「①値段 ②独創性 ③居心地の良さ」という3項目を基準に自分の好きなカレー屋さんを10つ選んでみました。ぜひカレー屋さんめぐりの参考にしてみてください。
※ちなみに画像は自分のInstagramからの引用です。①デリー本店(湯島)
名物カシミールカレー |
店内は非常に狭くかなり窮屈ですがそこは老舗ゆえのウィークポイントということで目を瞑りましょう。テーブル席が充実している銀座店もありますし。ちなみに本店ではカシミールカレーはチキンのみの提供ですが、銀座店ではマトンでも食べられます。デリーはレトルトも充実していてそれがまたうまい。しかもレトルトは具なしという味へのこだわりよう。私なんかは会計の際にカシミールカレーのレトルトを買って帰ることもあります。
辛いものが好きで少しでもカレーに関心がある方はぜひ一度食べてみてください。
①値段…千円でおつりが来る ②独創性…☆☆☆☆☆ ③居心地の良さ…☆☆
②ダバインディア(京橋・東京)
ダバ・ミールス(2100円)。値段は張るがめちゃうまし |
皆さん、"ミールス"をご存知でしょうか。ミールスとは円形の金属製の器に主食やおかずが配置される南インドの定食のことで、真ん中にインドのお米であるバスマティライスのご飯、パパド(おせんべい)が置かれ、その周りに小さな器に盛られた各種カレー、ラッサム(インドの味噌汁みたいなものですね)、アチャール(インドの漬物)などが円状に並びます。本格的インド料理屋のメニューにはかならず名を連ねています。インド米特有のパサパサした食感を味わえるのもミールスの魅力です。
ダバインディアがある東京駅周辺、および京橋・銀座は人気も評価も高いインド料理屋が立ち並ぶカレー激戦区なわけですが、その中でもダバインディアはトップクラスの実力と人気を誇っているお店です。私は色んなお店でミールスを食べてますが、「ここのミールスが一番美味しい」と言い切れるくらい、ダバインディアのミールスは本当に素晴らしいです。
前述のとおりミールスには様々なおかずが配置されるわけですが、ダバ・ミールスはどれを食べてもとてもおいしい、非常にバランスの取れた完成度の高いミールスです。本場のミールスにようにババナの葉をちゃんと敷いているのもポイントが高いですね。彩りも豊かで目でも楽しめます。ちなみにミールスはスプーンではなく素手で、さらに、最初はそれぞれのおかずを味わった後、ご飯と複数のおかずを混ぜて食べるのが作法だそうです。
ダバ・ミールスは2100円と値段は張りますが、都内で食べられる最高峰のミールスですのでエスニックな味わいに抵抗の無い方はぜひ一度体験してみてください。ほかにもリーズナブルな本日のカレー(800円)、平日ランチミールス(1200円)などもありますので「2100円はちょっと…」という方はそちらもどうぞ。
①値段…ダバ・ミールスは値が張るが安いメニューもアリ ②独創性…☆☆☆☆ ③居心地の良さ…☆☆☆☆
③レインボウスパイス(立川)
チキンマサラカリー。ご飯は大盛り・おかわり自由 |
こちらのお店の一番の特徴としてはカリフォルニア米を使っているという点が挙げられます。湿り気のある日本のジャポニカ米とパサパサしたタイ・インド等のインディカ米の中間に位置するような食感を持つカリフォルニア米を活かしたカレーはかなり独創的です。そのカリフォルニア米のご飯は大盛り・おかわり自由という実に素晴らしいサービスが提供されています。ライスにはサブジ(野菜炒め)も添えられており、また、ランチ限定でダブルカレーサービスがあり、満足度が高いですね。カレーのラインナップは基本的にマサラカリー(チキン、野菜)一本というシンプルなラインナップですがトマトの酸味とクミンの風味が効いた癖になる味わいです。
店内BGMもBeatlesに始まりXTC、Big Star、さらにはQueen、アース・ウィンド・アンド・ファイアーなど有線なのかよくわからないランダム性の高すぎる謎選曲がポイント高いです。店内はカウンター席のみとこれがまた窮屈ではありますがお一人様でも入りやすいという利点があります。
レインボウスパイスは最近新宿にも支店を出してますがこちらも良い感じです。今後は自宅の関係で新宿店にお世話になるパターンが多そうですが立川の映画鑑賞の際にはぜひ立ち寄りたい名店です。
①値段…1000円でおつりが来る、お腹いっぱい ②独創性…☆☆☆☆ ③居心地の良さ…☆☆☆
④ハリマケバブビリヤニ(上野・稲荷町)
マトンビリヤニ。ビリヤニ食べるならこの店と決めてます。 |
上野公園にもアメ横にも通じていない上野駅の東口というと皆さんはあまり用が無く利用することが少ないかもしれませんが、実は僕結構利用してます。それは東口方面にすばらしき南インド料理屋・ハリマケバブビリヤニがあるからです。
さっきのミールスのくだりみたいに説明口調になってしまい申し訳ないのですが、皆さん"ビリヤニ"をご存知でしょうか。ビリヤニとはインドの炊き込みご飯で、現地では冠婚葬祭などハレの食事として食べることが多いです。日本で言えば赤飯のポジションに収まったチャーハン(そもそもチャーハンが和食じゃないですけど)という感じでしょうか。ハリマケバブビリヤニは名前のとおりビリヤニを前面に押し出した、日本人向けの手加減を一切していない本物のエスニックな南インド料理が食べられるお店です。
インド系の料理店に行くと私はビリヤニを食べることが多いのですが、特に美味しいのはマトンビリヤニです。チキンビリヤニを出す店は割とありますが、マトンビリヤニを出す店は意外と限られてきます。日本では全然普及してませんからね、マトン。日本人に馴染みがないマトンとビリヤニ、正直そんな組み合わせじゃ誰も食わねえだろみたいなとこありますよね。でも大丈夫です、僕が食べますので。あ、そういうことではないよね。ごめん。
ここのマトンビリヤニは本当においしいです。ビリヤニが食べたい時は必ずこの店に行きます。バスマティライスの絶妙なパラパラ感、臭みはないがワイルドな味わいのマトン、適度な塩気、そして濃厚なスパイスの風味…見事です。
もちろんビリヤニだけでなくマトンカレーもおいしいです。特に骨付きマトンのニハリセットのカレーは辛口な味わいと濃厚なスパイスの香りが実にエスニックです。ここのマトン系カレーは辛口でエスニック感の強いメニューが多いので耐性が無い人にはなかなか厳しいかもしれません。もちろんマイルドなバターチキンカレーもあるのでそちらもぜひ。
実はこのお店は味だけでなく食事のボリュームと接客も素晴らしいのです。何を頼んでも少食な人は完食できないレベルの量が運ばれてきますし、インド系の店員さん(いつも同じ人)の気の利いた接客も私がこちらのお店によく足を運ぶ理由の一つです。ところで南アジア系のカレー屋さんってよく「オイシカタ?」って聞いてくること多いですよね。あの接客けっこう好きです。「キミタチサイコダヨ!」みたいな感じだし。
「そもそもビリヤニってカレーの範疇なの?」という声が聞こえてきそうですが大丈夫大丈夫。ここはマトンカレーも美味しいですし、オッケーオッケー。本格的な南アジア料理を楽しみたい方はぜひハリマケバブビリヤニへ。支店も新橋などにあります。
値段…1000円ちょっとで腹いっぱいおいしいビリヤニが食べられる。最高。 ②独創性…☆☆☆☆☆ ③居心地の良さ…☆☆☆☆
ちょっときょうは文章書くのに力尽きた感があるので前編はここまで。せめて5番目までは書けよって感じですが、MPがカラッポなので仕方がない。
それでは後編をお楽しみに。